クリーニング工場での洗浄前点検-2017年9月号

①洗濯方法の選択肢
②ケアラベルの記載内容
③繊維の種類
④品物の特徴
⑤分別して洗濯処理
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クリーニング工場では、店舗から運ばれてきた品物を、洗濯工程に入る前に、「洗浄前点検」という作業を行っています。
この洗浄前点検の最も重要な目的は、品物に応じて洗濯方法を決定することにあります。
今回はこの洗濯方法の決定について説明します。
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①洗濯方法の選択肢

 水洗いドライクリーニング

 タンブル乾燥静止乾燥

 白物(淡色)色物(濃色)

 保護の必要があるか

 洗浄前点検では、ケアラベルの記載内容繊維の種類品物の特徴などに基づいて、主に上記の4点について判断しています。

②ケアラベルの記載内容

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水洗い×」ですのでドライクリーニングです。

 

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どちらも可能です。

 

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ドライ×」ですので水洗いです。

 

※どちらも可能である場合は繊維の種類、品物の特徴などから判断します。

③繊維の種類

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ポリウレタン」は要注意です。

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トリアセテート」も要注意です。

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」は天然繊維で要注意です。

④品物の特徴

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ニット(編み物)やひも状の部分がある品物はネットに入れて洗濯します。

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ボタンは素材や形状により保護が必要な場合があります。

女性用の衣類にはデリケートなものが多く、特に気をつかいます。

⑤分別して洗濯処理


以上の点を確認したうえで、「水洗いドライか」「タンブル静止か」「白物色物か」を判断します。この組み合わせだけでも8通りの洗い方が発生します。

さらに特殊な品物は単独で洗濯処理をすることもあります。

ここで誤った洗濯処理を選択してしまうとクリーニング事故につながってしまいます。