①麻という繊維
②麻のデメリット
①麻という繊維
②麻のデメリット
左のシャツは素材が麻100%のものです。
麻は吸湿性に優れ、肌に触れたときに涼しく感じるため、夏物衣料に適した素材です。みなさんの中にも、好んで着用される方も多いのではないでしょうか。
このシャツのケアラベルを次に示します。残念ながら古いマークが使われていますので、昨年製造されたものかと思われます。
(注意事項として次の5項目が記載されています。)
・濃色は色落ちする事がありますので、他の物とのお洗濯はお避け下さい。
・色成り・淡色には蛍光増白剤の入っていない洗剤をご使用ください。
・長時間の水への浸潤はお避け下さい。
・洗濯後は速やかに形を整えて陰干しをしてください。
・乾燥器のご使用はお避け下さい。
・色が落ちやすい(染色堅牢度が低いとも言います。)
注意事項のひとつ目にも記載されているように、色落ちがしやすい素材です。
・シワになりやすく、アイロンで直しにくい
麻という繊維自体の性質から、シワになりやすい素材です。そして、シワができてしまうとそれをアイロンで直すのはとても大変です。
・白化(フィブリル化)しやすい
摩擦による白化(フィブリル化)が起こりやすい素材です。
洗濯時の摩擦だけでなく、着用時の摩擦によっても発生します。また、白化(フィブリル化)とは繊維の表面が毛羽立つことにより、光が乱反射する結果、白っぽく見える現象を言います。
麻の衣服は白化(フィブリル化)が避けられません。ジーンズの色が徐々に抜けていくのと同様に、麻製品の味として親しんでいくべきものと考えるべきでしょう。